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Motorsport

2024年8月24〜25日。北海道の十勝スピードウェイにてTOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ CupのRound.4が開催。RECARO RACING TEAMは、今年2戦目となる佐々木孝太選手が906号車で参戦。そして小暮卓史選手が909号車で参戦。プロフェッショナルシリーズへ2台体制で臨んだ。十勝スピードウェイはSUBARU BRZにとって相性の良いサーキット。高低差が少なく、アクセルワークでコーナーへマシンを放り込むように飛び込んでいくのが特徴だ。906号車の佐々木孝太選手も2022年は予選で4番手。2021年も決勝7番手とシングルを獲得している。

レースウィークがスタートして、佐々木選手も小暮選手も共に、マシンの状態とドライビングのフィーリングは、それほど悪くはない印象だった。ただ思いのほか、タイムに伸び悩んだ。メカニックと対話しながら幾つかのセッティングを試すも、残念ながらタイムが大幅に伸びることはなかった。このワンメイクレースの特徴でもある。例えるならこのワンメイクレースは、他のレーシングカーで行う競技と異なり、「引き算」であると言える。引き算とは、ドライビングにおいてほんのささいなミスをしないということ。ミスとは、刻々と変わる路面状況に応じて繊細なブレーキングのタッチ。アクセルを入れてスピードを乗せていくタイミング。ステアリングの切り方を変えていく。シフトミスやカウンターによるタイヤを縦に転がす抵抗をかけないなど、通常のモンスターマシンで行われるレースと同等、あるいはそれ以上に完璧なドライビングが求められる。その上、予選で使用するNewタイヤは、計測わずか1周しかベストタイムを刻むことができない超スプリント向けのタイヤである。国内レースのトップドライバーが集結するプロフェッショナルシリーズ。マシンの性能が全車同等のワンメイクレース。トップとのタイム差1秒に20台が連なる。いかにミスをしないか。プロでもわずか1周の予選タイムアタックで神経をすり減らすほどの過酷なレースである。ゆえにほんのわずか歯車が合わないだけでも良い結果を出すというのは難しい。それがこのレースの厳しさでもあり、おもしろさでもある。

結果、参加台数27台中。佐々木選手は14番手。小暮選手は25番手と厳しいレース結果となった。それでも十勝大会を終えた佐々木選手は笑顔だった。「レースの結果は、良くはなかったですが、チームの雰囲気が最高でした。2019年のRECARO RACING TEAM発足からチームと共にしてきた自分としては、ようやくレカロさんがこのレース活動でやりたかった姿になったんじゃないかと確信しました。このチームの雰囲気、全員の取り組む姿勢を継続することで、いつか必ず結果に結びつくと思います」とコメントした。

レースは結果がすべてであるが、結果はそれまでのプロセスによるものだ。チームが最高の状態(プロセス)で活動を継続することができれば、結果も期待できるし、そもそもこうしたチームづくりがRECARO RACING TEAMの目的だという。強いチームを作る。強い組織を作る。真剣に取り組む。その姿にたくさんの方が共感してくれる。それがRECAROというブランドの信頼につながる。


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