Motorsport
昨年からRECARO RACING TEAMをサポートしている富士スバル。今シーズンはプロフェッショナルシリーズに参戦する4台のSUBARU BRZ Cup Car Basicについて、シーズン中の保管やメンテナンスを担い、さらに総勢8名のメカニックがローテーションを行いつつ各レースに3名が参加。全5戦をともに戦う。富士スピードウェイで行ったBRZのシェイクダウンにはメカニック全員が顔を揃え、後方支援を行うそのほかのスタッフもテストを見守った。
ピットでは走行開始直前まで、パーツの取り付け作業に携わるメカニックの姿があった。86/BRZ Raceは新型車両によるレースに移行し、大会名称もGR86/BRZ Cupと変わったが、プロフェッショナルシリーズにおいてはそのほかにも注目すべき変更点がある。指定・認定部品の中から各アフターパーツメーカーの製品が数多く使用できるようになったのである。パーツ選択の幅が広がったわけだが、その取り付けをはじめとするマシンの製作についても、富士スバルのメカニックの手に委ねられた。そして、この点はサーキットにおけるサポートのみを行った昨年と大きく異なるところだ。
今シーズン、富士スバルのメカニックは納車時よりパーツの取り付けなどを行い、ベース車両からレーシングマシンへと仕上げていく過程を経験しているのである。それゆえにマシンの細部にまで目が行き届いているのはもちろんのこと、担当する参戦車両へのこだわり、そして自身の作業に対する責任の感じ方など、昨年とはまったく異なるはずだ。さらにこうした関わり方の変化を通して、富士スバルとRECARO RACING TEAMの絆はさらに強固なものになっていくことだろう。
限られた開発スケジュールの中、シェイクダウンの場となった富士スピードウェイのピットでは、誰もが手を休めることなく作業を進めていた。時間との闘いがあったはずなのに、テキパキとなおかつ丁寧に、確実に作業する様子はとても頼もしい。そして彼らが作業に打ち込む姿、ドライバーや車両担当メカニックと言葉を交わすときの真剣な表情には、このレースに携わることができることに対する誇りと自信が浮かんでいる。ともに成長を続けてきた確かな証が、そこにはあった。GR86/BRZ Cupに関わる富士スバルのスタッフもまた、RECARO RACING TEAMの欠かせぬ一員としてこのレースを戦い抜く。