2024年4月。RECAROスポーツシートのスタンダードSRの新モデルが発売開始となる。

RECAROのSRモデルは、世界中のシートメーカーがベンチマークとするスポーツシートのグローバルスタンダードである。そのSRの称号を継承する新しいモデルSR-SとSR-Cが発売開始となる。ここ10年以上、SR-6、SR-7そしてSR-7Fという３つのモデルがRECAROスポーツシートの中核を担ってきた。SRモデルは、誰もが「RECAROシート」として容易に認識することができ、多くのドライバーに、多くのクルマ好きに愛用されてきた。SRモデルを使用していれば、クルマ好きの誰もが、フロントガラス越しに見えるフォルムで「RECARO」とわかるほどであった。「あっRECAROじゃん。すごいな」と気付かれることが、クルマ好きにとって自慢でもあった。RECAROといえばSR。まさにそんな存在であった。

この新しいSR-SとSR-Cは、そのフェイスを躊躇なく変更してきた。その意図は、現在のクルマのデザインのトレンドに適応したものだ。昨今、クルマのデザインは、曲線を活かした流麗なデザインが主流であったが、最近では曲面と曲線を織り交ぜたプレスラインをもつデザインがかなり増えてきた。EV車の台頭もそのひとつである。見方を変えると、クラシックカーの人気が高まっているからか、曲線美を放つモダンなデザインと直線的なプレスラインが特徴のクラシックなデザインが融合されたようにも思える。新しいSRモデルのフォルムも、曲面と曲線を重ね合わせた３次元のデザインとなった。

さらにSR-SとSR-Cは、これまでのSRモデルの大切な部分を継承しながら、さらなる進化を遂げた。その進化とは、RECAROが創業から大切に守り続けてきた着座性能である。骨盤を包み込むように支えながら、おしりの前すべりを抑制する。骨盤がしっかりと起きた状態で身体を支えることから、骨盤から伸びる背骨のラインを身体に負担の掛からない姿勢に導く。正しい着座姿勢を長距離・長時間の運転でもしっかりと支えることで、運転中の身体に掛かる負担を軽減する。SR-SとSR-Cは、このRECAROの基本的なシート哲学を極めるべく、さらに進化させた。スポーツシートとしての基本的な機能を重視したSR-S（車高や着座位置の低い車種におすすめ）とコンフォート性能をプラスしたSR-C（車高や着座位置の高い車種におすすめ）。いずれもそれぞれのモデルがもつべき輪郭、コンセプトをより明確に分類しながら、SRというひとつのモデルではなく、SR-SとSR-Cという２つのモデルを同時に開発したのである。

RECAROの価値は、経験価値である。実際に座ってみて、その性能を感じることができる。RECAROにしかない価値。本物にしかない価値。単なる見た目のおおざっぱなスポーツシートというカテゴリーではなく、RECAROは、RECAROという独立したカテゴリーである。それはRECAROにしかない本物の着座性能にある。正しい姿勢で長距離・長時間運転することができるようになる。疲れない。そして包み込まれるようなホールド感。クルマの動きがよりダイレクトに感じる。クルマの本来の良さを、より多く感じることができる。運転が楽しくなる。クルマが愛車に変わる。それがRECAROの価値である。

Feel Performance。進化したSRは、このコンセプトを追求している。

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