Motorsport
2022年8月20-21日。GR86/BRZ Cup 第2大会 スポーツランド菅生。不安定な天候が続くレースウィーク。ドライか、ウェットか。週末の予選決勝に向けて、ドライバー、メカニック、チームにとって難しい準備が強いられた。
RECARO RACING TEAMにとって菅生は鬼門。チーム初年度の2019年は、レースウィーク初日の練習走行でマシンが横転。チームスタッフ全員で大破したマシンを復旧して臨むも大敗。2年目の2020年は、906号車の佐々木選手と988号車の井口選手が予選でトップ3に入るタイムを刻むもコントロールタワー通過の数十メートル手前で赤旗中断。奇しくも計測されず下位に沈んだ。大きな決意をもって勝負をかけた2021年。このレースがワンメイクレースデビュー戦となったスーパースターの小暮選手。菅生で幾度も輝かしいレース結果を刻んできた佐々木選手。そして直前の練習走行でも安定したトップ集団のタイムを刻んだ988号車の井口選手。3人の素晴らしいプロドライバーと共にチームの成長を見せつけると強い気持ちで臨んだ菅生大会だった。RECARO RACING TEAMとしてレース活動を開始した3年の集大成をぶつける。スタッフ全員で勝ちにいった大会だった。しかし無情にも天候の変化や路面の状況に対応できず惨敗となった。結果以上にチームの準備不足、チームの意識の低さを痛感した1戦となった。
この3年間の悔しさをバネに挑んだ2022年の菅生大会。チームとしては、マシンの精度を高め、ドライビングからセッティングまで、ドライバーとメカニックがひとつになって、限られた練習機会・走行時間を大切に積み上げてきた。昨年の菅生大会で自分たちに足りなかったものをスタッフひとりひとりが見つめ直し、内に秘めた強い想いで確実に結果を求めにいった。2020年にシリーズチャンピオンを獲得した新加入の久保選手もチームにとっては最高に心強い。しかし今年もまた難しい天候にはまってしまった。ドライであればプロクラスの予選は、どのマシンも計測1周のアタックとなる。ウェットであれば、タイヤの消耗も抑えられるため予選時間いっぱいを使ってベストタイムを叩き出す。予選開始時間、それまでかろうじて上がっていた雨が激しく降り出した。プロクラス全車が予選開始と共にピットレーンを駆け出しタイムアタックを開始したがすでにコースはウェット状態。雨はわずかな時間で強くなったり弱くなったりを繰り返し、予選アタック中のドライバーにとってピットインすべきか、そのまま走り続けるべきか、難しい決断であった。そこから赤旗中断のアクシデント。全車ピットイン。このピットインがさらに予選を難しくした。ピットイン中に内圧を調整したマシン。そのまま内圧をキープしたマシン。迷う時間もなくすぐに予選再開となり全車コースイン。再開後にタイムを伸ばしたチームと、伸び悩んだチームに明暗がわかれる予選結果となった。
結果
16位 909号車 小暮卓史選手
17位 906号車 佐々木孝太選手
18位 987号車 久保凛太郎選手
24位 988号車 井口卓人選手
予選不通過 609号車 荒木謙一郎選手