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Motorsport

GR86/BRZ Cup 開幕戦。富士スピードウェイ。4台のBRZで参戦するRECARO RACING TEAM。ウェットコンディションとなった予選は、誰もが予想もしなかった結果となった。

昨年までのこのレースでは、ウェットコンディションになるとドライコンディションに強いダンロップタイヤは、ブリヂストンに対して圧倒的に不利となるのが顕著であった。コンマ1秒を追求し、1秒以内に10〜15台がひしめく時さえあるこのワンメイクレースにおいて、1秒から2秒ものハンデになることさえあったほどだ。それでもドライコンディションになれば、ダンロップタイヤは予選・決勝ともに圧倒的な戦闘力を発揮した。

16インチから17インチに変更された2022年もまたその傾向に変化はないのではと考えていた。しかしウェットコンディションの予選で圧倒的な強さを示したのはダンロップタイヤであった。全く予想もしなかった結果となった。ダンロップタイヤがウェットコンディションに強くなったのではない。昨年と比べて僅かな仕様変更を行ったブリヂストンタイヤが富士のウェットコンディションに合わなかった結果であった。

RECARO RACING TEAMはどうであっただろうか。RECARO RACING TEAMは、他のチームにはないダンロップタイヤとブリヂストンタイヤの双方が入り混じっている。ダンロップタイヤで走る906号車の佐々木選手と909号車の小暮選手。ブリヂストンタイヤで走る987号車の久保選手と988号車の井口選手。906号車の佐々木選手が9番手。909号車の小暮選手が8番手というポジションに付けた。ダンロップタイヤで走るドライバーが上位を独占している状況からすると、けして悪い順位ではないが、満足いく結果というわけでもなかった。さらにブリヂストンで走る987号車の久保選手は26位で、988号車の井口選手は21位とこちらも苦戦を強いられた。特に昨年2021年の最終戦が行われた富士で3位表彰台を獲得した井口選手とウェットコンディションを得意とする久保選手だけに、この結果はチームとしても想定外であった。それでもそれがたとえワンメイクレースというカテゴリーであったとしても、レースである以上、最後まで何があるかわからない。戦う前に諦めることはない。チーム全員が翌日の決勝レース。ドライ想定に向けて前を向いて追い上げることを決意した。

(この映像は、愛知工業大学 TEAM AIの学生らが自ら悩み、考え、現場ですべての素材を収集し、RECARO RACING TEAMの想い、RECARO RACING TEAMの活動を伝えていくために制作している)


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