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SR-Cとは。RECAROスポーツシートの代名詞SRの系譜を継承するモデルをベースに「車高や着座位置の高いクルマ」向けに開発されたモデルである。
SR-Sがスポーツシートとしての非常に狭いスイートスポットを極めたモデルであるのに対して、SR-Cは「軽自動車、セダン、ミニバン、SUV、ワンボックス」といった幅広い車種への適応を狙いとしている。このすべての車種に共通したパッケージが膝の角度、そしてペダル操作に重要な足首の角度にある。このような車高あるいは着座位置の高いクルマとなると、必然的に「起きた状態の着座姿勢」となる。背中の角度は起こし気味。膝の角度は直角に近くなる。参考までに実数値で表現すると大腿部の角度が15度から5度ぐらいの領域。膝の角度は100度ほどとなる。このような着座姿勢となると、背中よりも臀部の方に負担が掛かることになる。車高や着座位置の低いクルマと高いクルマでは、着座姿勢が大きく異なり、身体の使い方や身体に掛かる負担の具合も変わってくることになる。それぞれのパッケージに最適化したモデルがSR-SとSR-Cである。
ゆえにSR-Cは、単なるSR-Sの乗り降りしやすくなったモデルというのは大きな間違いである。乗り降りしやすいか否かで、SR-SかSR-Cを選んでしまうと痛い目を見ることになる。運転席のパッケージ(ダッシュボード、ステアリング、ペダルなど)を見極め、SR-SとSR-Cのどちらが正しい運転姿勢で座ることができるかを判断すると良い。
SR-Cの進化は、骨盤まわりのホールド性能(接地面積がSR-7Fよりも15%ほど向上)、臀部の振動吸収性(SR-7Fよりも15%ほど向上)、そして大腿部の圧迫低減(SR-7Fよりも15%軽減)などである。バックレスト(背もたれ)は、SR-SとSR-Cで共通となっている。クルマの挙動に対する上半身のホールド性能はスポーツシートとしての性能をもっている。違いはシートクッションにある。使用されるクルマのタイプに応じてSR-Sか、SR-Cか、最良の選択をおすすめする。