RECARO
すべてのRECAROシートに共通する快適性は、人間工学にもとづくシートの基本構造から生み出されている。一般的なクルマのシートは「パイプベット」。シートのフォルムを型取る外郭フレーム(骨組み)にスポンジのようなウレタンフォームを組み合わせるのが一般的。個人差はありますが、パイプベットでは腰を中心に身体の節々が痛くなってしまう。一方でRECAROシートはいわゆる高級なプレミアムベット。フレームに身体全体を面で支えるパネル構造を採用。このパネル構造に長時間の運転も型くずれしにくい高密度かつ高品質なウレタンフォームを組み合わせている。
次に重要となるのが全体フォルム。電車や映画館のシート、学校の椅子など座っているとおしりが前すべりするものが多々ある。RECAROシートでは、まずこの前すべりというのが全くない。この違いは、シート全体のフォルムに起因している。シート全体のフォルムおよび構造を緻密に設計していくことで骨盤を三方向から支持。骨盤が転がらずに正しく起きた状態で固定されると骨盤から伸びる背骨のラインが常に正しい状態に保たれるようになる。「背筋を伸ばして」と言われたときに骨盤をぐっと起こす感覚。それがRECAROシートの基本的な着座姿勢だ。
逆に骨盤が寝た状態というのは、猫背になりやすく腰痛や肩凝りなどの原因にもなる。肩・脇・背骨の腰椎部・骨盤・大腿部など身体の各部位をシートがサポートするように設計していくと自然と座ったときの姿勢が固定されるようになる。
これによりたとえクルマが左右前後に振られても身体をしっかりとサポートして正しい着座姿勢を保持する。運転しながらハンドルにしがみついたり、手足で踏ん張ったりすることが必要なくなり身体への負担を大幅に軽減。さらに先に述べた高密度・高品質のウレタンパッドが型くずれしにくいことから、長距離・長時間座っていても「正しい着座姿勢」を保持することが可能になる。
正しい着座姿勢は、疲労軽減および腰痛予防に寄与するだけではなく、クルマを運転する上での快適性を高めることでより運転に集中することができるようになる。それが大きくは安全運転にも繋がっていく。