RECARO
2025年7月26 - 27日の二日間。Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)において、自動車のカスタマイズカルチャーを牽引する大型イベント "オートメッセ" の東海エリア版が初めて開催された。初開催に加えて、開催そのものが急に決まったということもあり、出展者の数、顔ぶれ、何よりどんな期待をもったお客さまが来場されるか、不安視する声も多かったという。
自動車用シートの世界的ブランド "RECARO"は、イベント開催が公表されるやいなや、いち早く出展することを決めた。どんなものでも最初が肝心。初開催だからこそ、外からではなく、中から本イベントに関わることで、より多くのものが見えると考えた。加えて、RECAROが2024年8月31日。三重県鈴鹿市にRECARO初となる直営のショールーム (THE VISIT SUZUKA) をオープンさせたということともリンクした。これも何かの縁である。THE VISIT SUZUKAは、このショールームを起点に、より多くのお客さまにRECAROというブランド、RECAROがラインアップする自動車用シートを体感していただくことを目的としている。そして「RECAROはどこで購入できますか?」というお客さまに対しても、このショールームを起点にお客さまが安心して購入・装着していただくことのできるRECARO正規取扱販売店を紹介している。クルマの運転から生じる身体の負担(腰痛など)を軽減したいというお客さま、大好きな愛車をかっこよくカスタムしたいというお客さま、いずれはサーキット走行もしてみたいというお客さま、お客さまひとりひとりのご要望にあった販売店をご案内しているという。そんなTHE VISIT SUZUKAを東海エリアの方々にもっと知っていただく機会としても、非常に良いタイミングであった。
ただRECAROが出展するにあたって、今までと大きく異なるのが、シートの展示中心ではなく、多数のデモカー展示だったいう点。THE VISIT SUZUKAを起点に東海エリアを盛り上げようとするRECAROの正規取扱販売店と連携してRECAROシートが装着されたデモカーを多く展示したのだ。デモカーも自動車のカスタム業界で割と人気の車種を並べた。どのデモカーも、どこかのショーカーのように目立つこと、やり過ぎぐらいが丁度良いという非日常的なものではなく、一般のお客さまが普通に共感がもてる程よい "スマート"なカスタム路線のデモカーを並べた。輸入車を得意とする愛知県一宮市のドルトは、BMW MINI。モータースポーツにも精通する愛知県長久手市のラックは、GRヤリス。輸入車・国産車を問わず一般整備からカスタムまで幅広い三重県四日市市のピレリ四日市は、CIVIC TYPE-R。エンジンのオーバーホールやサーキット走行のためのチューニングといったメニューも揃える奈良県奈良市のKansaiサービスは、GR86。そしてTHE VISIT SUZUKAは、RECAROシートの装着率が非常に高いロードスターを展示した。他にも大阪トライアルのハイエースも展示されていた。いずれもカスタム業界で人気の車種ばかりだった。いずれのデモカーも運転席に座ってRECAROシートを実車で体感できるということもあり、2日間にわたって、「デモカー試乗」(着座のみ)のためだけに来場者が列をなしていた。著名人のトークショーや、派手なキャンギャルで来場者の注目を集めようとするブースも多数見受けられたが、RECAROは「もっとクルマを好きになってもらいたい」「もっとカスタムに興味をもってもらいたい」と、いかにもRECAROらしい愚直なコンセプトであった。
当日2日間は、先に述べたRECARO正規取扱販売店のデモカー展示だけではなく、それぞれのショップの顔ともいえる店長や代表者がブースに常駐して来場されたお客さまに対応した。特に2日目の日曜日は、自動車のカスタム誌で頻繁に見かける "LEGEND"的なショップオーナーが揃った。「どこに行けば購入できますか?」というお客さまにとって、”敷居が高い”とされるショップのオーナーに、ショップへ行かずとも直接話ができるというのは非常に良い。このイベントのあとも、あの時、イベントで話したとショップを訪問しやすくなる。
RECAROは、THE VISIT SUZUKAは、日々お客さまと直接対話することのできるショールームをもったことで、よりお客さまに近い感覚で展開したといえる。