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競技用モデルとしてこれまでのモータースポーツの世界の常識を完全に覆したPRO RACER RMS。保安基準に適合し、公道も走れるモデルではあるが、その見た目のスパルタンな印象からも想像できるとおり、サーキットを走るためのアイテムとして最高レベルのものである。剛性やホールド性能はもちろんのこと、HANS(FHRデバイス)を使用することができ、HANS装着した状態でもドライビングポジションの幅広い調整域が可能なことなど、あらゆる要望を満たしている。ただ実はこのPRO RACER RMSを選択する最大のメリットは、クルマの挙動がこれまで以上に正確に把握することができるインターフェースとしての情報の多さにある。タイヤがどのぐらいグリップしているのか、リアが滑っているのか、荷重がどこに乗っているのか、これまでのモデルとは圧倒的に異なる。
「サーキット走行で、ドライバーに入る情報が多いということは、より速く、正確に運転することにつながり、当然タイムにもつながります。さらに情報量が多いということはドライバーの負荷が軽減されるので、それだけ疲れないということでもあります。RMSというモデルはそこが非常に優れていて素晴らしいシートです」と元GT500ドライバーの小暮卓史選手は言う。
その情報の多さはどこから生まれるのか?その背景にあるのは、2つのコンセプト。ひとつは、RMSの開発では、シェル(骨格)のAサーフェースとBサーフェース、つまりオモテ面とウラ面、両面の断面形状に非常にこだわったという点。一般的にはシェル(骨格)は、安全のための強度・剛性が優先され、着座する面(オモテ面)はウレタンフォームによって人が座るための形状を作っていく。しかしRMSでは、仮にウレタンフォームがなかったとしてもシェル(骨格)に人がそのまま座れるオモテ面の断面形状(エルゴノミクス)にこだわりった。オモテ面とウラ面の断面形状をそれぞれ別々に設計し、オモテ面はエルゴノミクス、ウラ面はFIAの要件を上回る強度と剛性を実現する、このコンセプトが世界でもRECAROにしかないこだわりである。そしてそのこだわりを最大限に活かすのが、RMSで採用したISFという新素材のウレタンフォーム。ISFという素材をRECARO独自のノウハウでさらに進化させ、シートのウレタンフォームとして使用可能な性能に仕上げている。たとえ薄くても優れた体圧分散性と振動吸収性を発揮し、熱による変化も少なく、シェル(骨格)の形状をそのままオフセットしながらクルマの動きや路面の状況をしっかりとドライバーに伝えることができるウレタンフォーム。このISFがふたつめのコンセプト。これらふたつのコンセプトが、PRO RACER RMSの情報量の多さを生み出している。
シートでサーキット走行のタイムをあげることができるのか?答えは確実にイエス。より速く、より正確に、より安全に、より快適に、ドライバーの運転技術をサポートするシート。ミスを減らし、疲れを軽減する。まるで魔法のような素材のISFパッド。RECAROが新たに作り出した技術。RECAROにしかない価値。